初めてのお葬式の方には戸惑う方も多いでしょう。ここでは、基本的な葬儀の流れから、わかりにくい葬祭用語などをご紹介します。
ご臨終・末期の水
Q 末期の水ってどうなの?
A 末期の水をとる、または、死に水を取るとも言います。古くは、
ご臨終近い人の唇を水で濡らして、喉の渇きを潤したことから始
まった風習のようです。ご臨終後、故人と血縁の深い方から順に
新しい筆か、真綿を割り箸に白糸で巻いたもの、もしくはシキミ
と呼ばれる木の葉を使って故人の唇を水で濡らします。一般的に
病院で亡くなった場合は、自宅に搬送して安置後に行います。
Q 枕経について知りたい
A ご臨終を迎えた方に最初に挙げるお経のことで、ご遺体を安置
した枕もとで唱えることから枕経と呼ばれています。病院で亡
くなった場合は自宅へ搬送し、北枕にご安置したあと、枕飾り
(経机にろうそく、香炉、線香、角香炉、四華花、りんなど)
や一杯飯、枕団子を用意し、住職にお越しいただいてお経をあ
げていただきます。枕経に立ち会われる場合は、服装は普段着
で構いません。
一杯飯・枕飾りの用意など
Q 一杯飯、枕団子についてのあれこれ
A ご安置した故人の枕もとに用意するものの一つに、一杯飯
や枕団子があります。地域にもよりますが、山盛りに盛り
付けたご飯と団子、お茶と水、お菓子などを用意します。
故人がこの世で食べる最後の食事の意味合いがあり、故人
が生前使っていた茶碗に新しく炊いたご飯を山盛りに盛り
付け、宗教にもよりますがやはり故人の箸を中央に立てま
す。団子の数形は地域・宗派によって違います。
湯灌
Q 湯灌ってなに?
A 病院等でアルコールを使ってご遺体を拭き清める事をそうい
う場合もありますが、元々は、たらいに灌(そそ)いだお湯
を使ってご遺体を洗い清めることを指し、先に水を入れる
「逆さ水」と呼ばれるぬるま湯を使っていました。個人を最
語に温かいお風呂に入れて生前の疲れを癒してもらう意味合
いのほか、温めることによってご遺体の状態を良くして納棺
するためでもあります。
納棺
Q お棺の中に故人の思い出の品を入れたい
A 故人の思い入れがあるもの、大事にしていたものをお棺に入れ
てあげたいというのは、よくご遺族からお聞きするのですが、
一緒に火葬できるものとできないものは厳密に決められていま
す。貴金属や眼鏡、また果物や生菓子は入れられないことがほ
とんどです(地域によって異なります)。
通夜
Q 通夜ってなにをすればいいですか?
A 通夜とは、葬儀の前夜に行われる仏事で、昔は故人と親しい人
達が一晩中、ろうそくや線香の火を絶やさないようにして個人
に寄り添うことでした。線香などの火を絶やさないようにする
ことで邪霊の侵入を防ぎ、故人を偲びました。
現在は長時間使用できる線香なども最近はありますので、昔よ
り負担が減っています。
お別れ・出棺
Q お棺に入れる六文銭について教えてください
A 棺の中に入れるお金のことを「六文銭」または「六道銭」と呼び
ます。死者が三途の川を渡るときの渡し賃、あるいは六道(天童、
人間道、修羅道、畜生道、飢餓道、地獄道)に一文ずつ置いてく
るお金として持たせるものでした。地域によっては火葬の際に硬
貨を入れないこともあり、その場合は紙で作ったお金を代わりに
入れます。この風習は古くからあり、戦国時代の武将・真田幸村
が三途の川の渡し賃の意味で、家紋を六文銭にしていたのも有名
です。
葬式
Q 祭壇の白い花のようなものは何ですか?
A 四華花(しかばな)と呼ばれるものです。四華、四花、紙花など
とも呼ばれてます。一般に白、金、銀の紙に細かく横に切り目を
を入れ、棒に巻きつけたものです。これは、お釈迦さまが亡くな
った時に沙羅双樹の樹が白い花を咲かせ、そのお体を覆い尽くし
たという故事に因む仏具です。昔は四華花を持って葬列のしきた
りが無くなった今でも、この花を祭壇に備える風習があります。
繰り上げ法要・お斎
Q お斎って何て読むの?何のこと?
A 「お斎」は「おとき」と読みます。主に仏事(通夜や葬儀、法要
など)の際、またはそののちに振舞われる食事のことを指し、本
来は仏教徒の食事のことを言いました。
その昔、古代インドでは、仏教を学び修行する人達は、朝食を
「お斎(おとき)」、昼食を「斎(さい)」と呼んで区別してい
たため、その名残が広がったものとされています。
地域によっては、忌中払、精進上げ、精進おとし等とも言われま
す。
もし、ご家族にご不幸があったら・・・慌てずにアーバンへご連絡ください。